心リハ指導士への道「動脈硬化・代謝疾患」

医療者向け

心リハ指導士の試験ですが、公式の過去問も問題集もありません!!

試験勉強するには日本心臓リハビリテーション学会が出版している、
2022年増補改訂版 指導士資格認定試験準拠 心臓リハビリテーション必携

https://www.jacr.jp/impor/reference/

全385ページを読むしかありません!!(さらにガイドラインなどからも出題があります….)

そうなるとあまりにも大変ですし、日々の臨床業務プライベートを多大に犠牲にしなければいけなくなります…。

そこで、このシリーズは「心リハ指導士への道」と称して私が心リハ指導士の資格を得るために勉強したことをわかりやすくまとめたものとなっています!!
 どの投稿から見てもいいようにあえてナンバリングはしていません!!タイトル冒頭の「心リハ指導士への道」を目印に興味のある投稿から読んでいただければと思います!!

それでは今回は「動脈硬化・代謝疾患」について一緒に勉強していきましょう!!

高血圧

糖尿病・耐糖能障害

糖尿病とは

インスリンの作用不足(インスリン分泌能↓orインスリン抵抗性↑)による慢性の高血糖をきたす状態です。糖尿病は動脈硬化を促進します…。心血管疾患リスク↑は、糖尿病発症前の耐糖能異常・食後高血糖の時期から↑するため注意!!

【確定診断】空腹時血糖126mg/dl≦
      随時血糖200mg/dl≦&HbA1c 6.5%≦
*HbA1c:過去1~3か月間の平均血糖値を反映する。現状の生活習慣と解離がある点に注意!!

薬物治療

経口血糖降下薬

注射薬

血糖の管理目標は、HbA1c <7.0% としている!!

*ただし、65歳≦の高齢者&中等度の認知症or基本的ADL低下や併存疾患がある場合→<8.0%
 さらに、重症低血糖のリスクある場合→<8.5%

脂質異常症

コレステロールやトリグリセリド(TG)などの脂質はリボタンパクの成分として存在し、脂質異常症はリボタンパクの産生&異化の障害によるものです。

動脈硬化の最も重要なリスク因子です!!

LDLコレステロール140mg/dl≦高LDL-コレステロール血症
Non-HDLコレステロール170mg/dl≦高non-HDLコレステロール血症
HDLコレステロール<40mg/dl低HDLコレステロール血症
トリグリセライド150mg/dl≦高トリグリセリド血症
脂質異常症診断基準(空腹時採血 10時間以上の絶食状態)

また脂質低下薬としてスタチンが有名です!

スタチンは、
コレステロールの生合成↓
→細胞内コレステロール量↓
→細胞膜でのLDL受容体↑
→LDLコレステロールのクリアランス↑
→血中LDLコレステロール↓

メタボリックシンドローム・肥満

肥満

脂肪組織が過剰に蓄積した状態で、BMI 25kg/m²≦で判定します!

肥満は、動脈硬化、心不全、腎臓病の促進だけでなく、膝関節症などの運動機能障害のリスク因子でもあります…。

メタボリックシンドローム(メタボ)

内臓脂肪の過剰蓄積の程度が軽度であっても、糖代謝異常、脂質異常、血圧上昇を複合的に合併する病態です…。(肥満の基準ではボディビルダーなども肥満となってしまう…。)

メタボリックシンドロームは、脂質組織由来因子の異常によるインスリン抵抗性に関連しており、動脈硬化症・糖尿病の発症高リスク因子です!!

必須基準危険因子
腹囲:男性85㎝≦ 女性90㎝≦
(内臓脂肪増加100㎝³≦に相当)
①血圧高値
 収縮期血圧130mmHg≦
&/or
 拡張期血圧85mmHg≦
②脂質異常
 HDLコレステロール <40mg/dl
     &/or
 中性脂肪(TG)150mg/dl≦
③血糖高値
 空腹時血糖110mg/dl≦

慢性腎臓病(CKD)

①腎臓の障害(タンパク尿など)
②糸球体濾過量(GFR) <60ml/分/1.73m² の腎機能低下

上記の①or②もしくは①&②が3か月以上持続する病態です。CKDは、心血管疾患や末期腎不全の重要なリスク因子です。

原疾患・GFR区分・タンパク尿区分によるステージ分類により評価します!!

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